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【第1弾】商品リサイクル方法を詳しく解説! ~飼料化(フィードリサイクル)の仕組みと企業メリット~

目次

前回の記事では、食品リサイクルの全体像や代表的な方法について概要を紹介しました。

今回はその続編として、食品リサイクルの具体的な方法を1つずつ掘り下げて解説していきます。

 

第1弾は「飼料化(フィードリサイクル)」です。スーパー・飲食店・食品工場など法人の立場で導入しやすく、環境貢献とコスト削減を両立できる取り組みとして注目されています。

 

飼料化(フィードリサイクル)とは?

飼料化(フィードリサイクル)とは、食品廃棄物を加工し、家畜用飼料として再利用するリサイクル方法です。

【フィード(feed)=飼料】の名の通り、廃棄物を資源化する代表的な方法であり、食品リサイクル法の再利用率向上に直結します。

 

日本は飼料用穀物の大部分を輸入に頼っており、国産資源を使った飼料化は輸入依存の軽減や食糧安全保障の強化にも貢献します。

 

仕組みの流れ

飼料化のプロセスは以下のステップで進みます。

 1.分別回収

   パンくず、麺類、弁当の残り、製造副産物などを回収

   プラスチックや金属などの異物を除去

 2.破砕・加熱処理

   食品残渣を細かく砕き、加熱殺菌

   水分を減らして保存性を向上

 3.発酵・栄養調整

   発酵により消化性を高め、風味を改善

   必要に応じ栄養バランスを補正

 4.製品化・出荷

   家畜用配合飼料として袋詰め

   養豚・養鶏・畜産農家へ供給

対象となる食品廃棄物

  • パン・麺類:糖質が豊富でエネルギー源になる
  • 米飯類:養豚用に適する
  • 菓子・スナック:脂質・糖質供給
  • 野菜くず:ビタミン・ミネラル補給(混合利用)

 

効果とメリット

 1.廃棄コスト削減

   焼却・埋立処理より低コスト

   一部の事業者では買取もあり収益化可能

 2.飼料自給率向上

   日本の飼料用穀物の約75%以上は輸入

   国産資源での飼料化は安定供給にも寄与

 3.環境負荷低減

   焼却時のCO₂排出を削減

   食品リサイクル法目標達成に貢献

 4.ブランド価値向上

   CSR・SDGs活動としてPR可能

   「循環型モデル」を打ち出せる

 

デメリット・課題と対応策

課題 対応策
異物混入による品質低下 厨房・店舗での分別徹底、異物除去ラインの導入
衛生管理の徹底が必要 HACCP対応の加熱殺菌工程
臭気・腐敗リスク 密閉容器の使用、短期搬出
初期コスト 補助金活用、外部委託から開始

 

導入事例

🐖食品加工業A社

パン耳や面くずを乾燥処理し養豚農家へ供給。

年間300万円の処理費削減に成功。

 

🍗外食チェーンB社

調理残渣を飼料化施設に回収→生まれた鶏肉を自社メニューに使用

「リサイクルチキン」ブランド化で集客率アップ。

 

導入ステップ

  1. 発生量・品目別調査
  2. 自社処理or外部委託の検討
  3. パートナー選定(施設・農家・運搬業者)
  4. 分別ルール策定と従業員教育
  5. 効果測定(再生利用率・削減額・CO₂削減量)

 

補助金・支援制度

  • 環境省「食品循環資源再生利用等支援事業」
  • 自治体のリサイクル推進補助金

   

事前相談で初期投資を大幅に削減可能です。

 

まとめ

飼料化は、食品廃棄物を価値ある資源に変える循環型ソリューションです。

環境負荷低減、廃棄コスト削減、ブランド力向上を同時に実現できる可能性があります。

 

次回は「肥料化リサイクル」について、同様に詳しく解説していきます。

当記事でのご不明点や食品残渣の処理にお困りでしたら丸神商事株式会社 環境事業部にご相談下さい。

 

 

丸神商事株式会社では、現在「京都SDGsパートナー制度」に登録をしており、環境問題への取り組みにも参加しております。

環境問題にご興味がございましたら、是非こちらもご覧ください。

 

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